新テストの衝撃。地方の没落は加速する。 いままで以上に基礎が重要になる。

追記:2018/10/24

旧サイトで書いた記事です。なぜ、いまノザキ塾で英検に力を入れているか。

それは、大学受験の精度が大きく変わり、今の高校1年生は実質的に受験が一年間早まったようなものだからです。

この記事をはじめに書いてから8ヶ月が経ちましたが、東大などの動きを見ても、いかにこの新制度が問題なのかわかると思います。大学側も困惑している。

地方の受験生は圧倒的に不利。

新テスト、数学、国語の問題も大きいですし。英語の外部試験、新テストの形式も対応しにくい。

どう考えても大きな混乱を招きますし、受験生にとっては良いことがないテストだと考えています。

英語が事実上高校2年生の終わりまでにマスターしないと、国公立は厳しくなったということです。

今の高校1年生は本当に厳しいです。浪人したら高校2年生が一番ダメージを受けるかもしれませんね。


新テストの衝撃が大きかったので、まとめます。

大きく、受験が変わります。今までとは大きく変わります。少なくとも受験時期は早まるのです。

今までの受験の常識が通じなくなる。情報がない学校や地方の受験生はますます不利になります。

地方の受験生はますます不利になる。非常に苦しい。

新テストで大きく受験は変わる

新テストが2021年から導入される事は皆さん知っていますね。

数学、国語に関しては記述式が導入され、客観式であったセンター試験とは大きく対策も変わることになります。

今までも新形式が導入された時にもセンター試験の平均点が大きく変わったものですが、新テストの導入で大きく状況は変わります。段階式評価と言う点数でより大きな刻みになります。

センター試験は、平均点が60%程度になるように作られており、幅広い層の学力を測定できると言う点では優れたテストであったといえます。

試行テストの結果は、今までと同じ対策をしていたのでは得点するのが大幅に難しくなった。

これは衝撃を持って受け止められることだと思います。

高校で対応するのが難しくなる。公立校は更に不利になる。

センター試験であれば、地方の公立高校でも学習塾・予備校に通うことができなくても対応することができました。

大学受験は非常に裾野が広い。

そのため、適切な学習計画を立てれば、対応することが可能でした。

適切な学習計画とは

– 志望校の合格最低点を知る

– 最短時間であげられる分野を強化する

この二点が特に重要でした。センター試験用のテキストはたくさんありますし、客観式だけに、自習もしやすい。

しかし、新テストで大きく状況が変わりました。

計画において最も重要である志望校の合格最低点がわからなくなります。初年度はそうですし、段階別評価というざっくりしたものになると、対策の精度も低くなります。

もちろん、施行までに、いくつか試行テストは行われるはずですが、合格最低点がどうなるかは結局のところわかりません。

そして試行テスト(実際のテストではない)で弱点分野を確認することは出来ますが、センター試験とは異なり新テストの形式で演習で強化すると言う事は難しくなります。

もちろん、新テスト対応のテキストも出るでしょうが、当然ズレは出ます。特に記述式は自習も難しくなるでしょう。採点を考えたらわかりますね。

学校の負担も増加します。学校の負担が増えても関係ないと思うかもしれませんが、それは違います。

教師一人当たりに見られる生徒の量が減るということです。採点、時間が掛かりますからね。

テストの難易度は跳ね上がる。学校で質問しても答えを得るのが難しくなる。

これだけでも、中高一貫校と普通の公立校で大きな格差が付くことがわかりますね。

教師一人当たりの見る人数が違うということは、これから圧倒的に不利になるということです。

それだけなら良かったのですが、更に追い討ちをかけることがあります。

外部テストです。問題点が多すぎます。

基礎が重要になる

どのようなテストが来ても対応できるように、基礎を固めるしかない。

記述式に対応するのは相当程度の時間がかかると判断しました。

早い段階で基礎を固め、記述式に対応する演習を組む必要がある。新テストを大学側が重視しない可能性もあるので、個別大学の対策も早い段階で始めなければいけない。

新テストは上位大学では重視されない流れになるのではないかと思っています。センター試験に比べて精度が低いのであるならば、その大学時代の独自試験を重視するのは当然ですからね。

必然的に基礎を早期に固める重要性が増しました。

受験の戦略上、今までのノウハウは大きく変わると考えてよい。

特に外部試験を用いる英語は高校3年生の2回を使うことになるので、事実上、高校2年生が終わる段階で、英語は完成しないとつむ可能性が出てきたわけです。高校3年生になった段階で入試と考えて計画を立てる必要がある。

少なくとも高校1年生からGTECや英検など外部試験に慣れることは必須になります。

早稲田でも、外部試験の導入も始まった。別に早稲田だけではないです。多くの私大が外部テストを導入しています。AOなどでは特に顕著です。

都会の六年制の中学生なら知っていることですが、私のいる鈴鹿の中学生、保護者がみな知っているというかというとそうではないと思います。地域格差を感じます。

外部試験だってお金かかりますからね。ますます、格差は広がる。

ぼんやりした生徒なら、外部テストのほうが明らかに攻略しやすいのに、新テストだけ受験して失敗ということもあり得ます。田舎ならそもそも高校3年生から勉強すればよいと思って高3の時点でどうしようもないということはありそうです。嫌な想像で済めば良いのですが。

私たちができるのは基礎を固めること。4技能を一気に鍛えるのは無理です。

品詞、文型、文法、語彙を鍛えつつ、話す、聞くという技能を訓練していく。これまでより英語にかかる時間は増えます。

まとめ

これまで以上に学習計画の重要性は増します。本当はこんな地方と都会の格差を広げるようなテストは望ましくない。けれど、決まってしまった以上は手をこまねいているわけにはいかないですからね。

できるだけ発信して、高校1年生から計画を立てる必要性を述べていきます。

受験が高校3年生の1学期に始まるようなものと考えると、高校受験が終わってもすぐ学習しないと、間に合うビジョンが浮かびません。

こんな、恐怖心を煽り立てるような言い方は嫌なんですが、田舎であればあるほど、早く対策しないと追いつかない。なんとかしないと。

ノザキ塾