前回の投稿で、目標を立てるのは容易と述べました。
今回は目標を立てるのがなぜ必要なのか、改めて考えてみましょう。
追記:2020/06/14
志望校なんか決められない。そういう相談は毎年あります。
学校ではやりがいや将来なりたい仕事について習うことがあるかもしれません。
が、実際、大学に行く場合と行かない場合、大学でも難関校と言われるところとそうでないところでどれくらい、生涯の収入が変わる可能性があるか知っていますか?
なにもないなら、お金で決めるのは悪くないです。生きていく上で本当に大事ですからね。
目標を立てることはなぜ必要か
目標を立てなければ、学習計画が立てられない。学習計画が立てられなければ効率が落ちるから
です。
受験生それぞれの環境は違いますし、学力も違いますよね。けれど共通しているのは時間でしたね。
ですので、受験勉強で一番重要になるのは時間ということになります。
このサイトを見ているみなさんは究極的には志望校合格のために勉強しているはずですよね。
- 成績を上げる。
- 苦手科目を克服する。
いずれも志望校合格のためですね。
これが、漠然と成績をあげるということになると、効率が悪い勉強をする可能性がありますね。
前回の例で取り上げたように、芸大を志望していて実技のウェートが高いのに、学科の勉強に力をいれていたら合格は遠のきます。
あたりまえのことですね。
合格するための学習計画を立てるために必要なことは2つ
- 自分を知る
- 相手(志望校)を知る
この2つです。
「自分を知る」ために理解しておくこと必要があるのは2つ。
- 自分の学力
- 使える時間
自分の学力を知ることがなぜ必要なのか
そうでなければ、具体的な学習計画を作ることが出来ないからです。
英語が苦手、数学が得意といった得意科目、苦手科目の把握。
英語で言えば文法は得意だが、長文は苦手といったような分野ごとの得意、不得意も把握しておきたいですね。
そうすることで、何をどのように学習していくか計画できますね。
また、自分の偏差値についても知っておきましょう。テキストの選択、塾・予備校の選択の際に重要になります。
自分が使おうとするテキスト、受講しようとする塾や予備校の授業のレベルが一致していない場合、効率は悪くなりますね。
自分の学力については、知るべきことが多くあるので、また細かく考えましょう。
使える時間を知ることがなぜ必要なのか
使える時間をわからなければ、無理な計画をたてることになりますね。優先順位もつけられませんね。
現役生の場合は、文化祭、体育祭などのイベントがあれば、使える時間も変わります。
部活をしている受験生であれば、試合前の学習時間も変わりますね。
「相手(志望校)を知る」ために知る必要があるのはこの2つ
- 入試形式(科目、配点、推薦入試の有無)など
- 出題形式(内容、難易度)など
高校一年生や高校二年生では、入試科目や推薦入試の有無について知らない人も多いと思います。
推薦入試と一般入試では学習も全くかわりますね。特に指定校推薦などでは、学科試験もない場合も多いです。そうなると重要になるのは学校の評定平均値を上げることが受験勉強になります。
そして、評定平均値をあげるのであれば、早い段階から意識していく必要があります。
また、入試科目について知ることで、どの科目が受験科目で、重点的に学習する必要があるかもわかりますね。
配点によっても大きく学習計画は変わります。最も配点が高い科目が受験において重要な科目であることは間違いありませんね。志望校の分析は大きなテーマなので、後ほど詳しく考えましょう。
出題形式について知ることも必要です。英語を例に上げると、長文が多いのか、英作文はあるのか、リスニングがあるのか。
長文の長さはどの程度あるのか。
こういった情報なしに、闇雲に勉強しても、合格に必要な学力を身につけることは難しいですね。
出題軽視については、過去問の分析で詳しく考えます。
難易度に関しては、その問題形式が自分にとって普通なのか、難しいのかを知っておく必要がありますね。
自分にとって難しいと感じるものであれば、当然その分野は強化に時間が掛かるはずですね。基礎から学ぶ必要があるのか、問題演習を多く取らなければいけないのかいろいろ考えることがありますが、さしあたっては自分の印象で充分です。
自分が苦手や難しいとわかっていることを把握している受験生は少ないです。
苦手なところがわかっていれば、そこを強化するテキストを使うことも出来ますし、現役生であれば学校の先生に相談することも出来るでしょう。浪人をしている人なら予備校で相談することもできますね。
もちろん、「自分を知ること」「相手を知ること」はもっと細かい内容はあります。ただ、大きく分ければこのように分けることができますね。
目標は志望校合格というシンプルなものであっても、自分を知ることと、相手を知ることなしに計画は立てられません。
当然、自分の状態によっても手段は異なります。相手を知ることでも手段は変わります。
具体例
あなたは高校3年生。文系で勉強してきたが、夏休みが終わり以前から興味があった、情報学部へ進学したいと考えた。
文系クラスで学んだので、数学Ⅲは学習していない。理科は生物しかやっていない。あなたの偏差値は英語が50,国語が50、数学ⅡBまでが偏差値50とする。
あなたの目標とする大学は偏差値60で、一般受験は英語、数学Ⅲ、物理もしくは化学が受験科目となっている。
これでは、当然合格する可能性は低いですね。
目標が志望校合格であっても、これは合格可能性がゼロと言わないまでも、合格が厳しいことはわかるはずです。
では、どう考えればよいのでしょうか。
- AO入試はないか。
- センター試験だけが試験科目の場合はないか
- 指定校推薦はないか。
- そもそも、情報学部だったらその大学でなくてもよいのではないか。
- 今から理系クラスに変われないか。
- 予備校・塾に通う。
- 普通に文系の大学を卒業してから、学士入学出来ないか。
さまざまな考えがうかんだのではないでしょうか。
これらの考えはいずれも自分の状態、相手の状態を考えているからこそ浮かんだものですよね。
自分の状態、相手の状態を知ることなしに、目標を立て、その目標を実現する方法を考えることは難しいのです。
多くの受験生は勉強が出来ないということより、計画の失敗から受験が失敗しているように感じています。
まとめ
学習計画を立てるには、目標をしっかり設定する必要があります。そうでないと、効率が悪い勉強をする可能性があります。
自分の学力、自分の使える時間、入試形式、出題形式の4つをおさえましょう
次回は「相手(志望校)を知る」ことについて考えましょう。
「自分を知る」ことと「相手を知る」ことは学習計画では必須ですが、まずは相手を知ることから始めましょう。ここがしっかりしていれば、合格するための学習計画は格段に作りやすくなりますよ。