復習についてのアイデア
前回、復習はなぜ必要なのかについて考えましたね。
今回は、実際に学習計画に組み込む時に知っておくとよいアイデアについて述べていきます。
学習計画を機能させるためには、複数の手段を知っていれば、自分の状態に合わせて良い方法を選択できますね。
メインの単語集は辞書代わりとして使う
これはかなり有効ですね。単語集は大抵の場合、かなりの分量になりますね。
そして定着させるためになんども復習することになります。長期記憶するために重要なのは反復回数。
反復回数を増やすためにはどうしたらよいか。学校の授業中、あるいは予習。なんでも良いですが、辞書を引く前に、単語集を引くことですね。
まだ、暗記してない範囲であれば、今後覚えようとする際に復習になるので記憶に残りやすくなります。そして、やった範囲で調べるという事は、記憶がまだ定着していないということですね。調べることで反復回数が増やせます。
調べた際には日付、調べたテキストや過去問の名前も書き込んでおくと良いですね。そうすることで、思い出すためのきっかけが増えますし、反復するペースが適切かどうかもわかりますね。
一つのテキストでだけ覚えた知識より、複数のテキストで見たことがあるほうが、定着はずっとしやすいです。あ、これは、英語だけじゃないですよ。古文でも使えますからね。
コンディションが良くない時は復習を多めにする
これは強力な方法です。
新しい範囲を学習するのは、負担が重いです。自分が得意な科目や、好きな科目ならまだしも、苦手科目を学習するのは大変ですね。
そういう場合は、復習を多めに組みこむことです。そうすればずっと定着しやすくなり、学習が進みやすくなります。知識が正確になればなるほど得点もできるようになるので、モチベーションも保ちやすいですね。
前進している感覚は、特に浪人生は大事だと思います。一年間ずっと調子が良いなんてことはないのが普通ですから。
既習範囲を復習することは、未習範囲を学習するよりずっと短時間でできますし、軽いです。
どうしても気分が乗らない時に、復習から始めるとリズムが出来ることは経験があるのではないでしょうか。
生徒によっては、食後など効率が落ちる時間に復習を組み込むことで、うまく時間を活用できるようになった生徒もいます。
記録をとっていれば、自分が効率がわるくなる時間は把握していますね。
知識の定着をはかるために、負担が少なくなる復習をいれることは良いアイデアです。
新規テキストを導入するときは、学習しているテキストが復習に入ってからにする。
ある程度学習している人にしかイメージしにくいかもしれませんね。これも学習計画が破綻しないようにするためにおさえておきたいことです。特に国公立受験生の様に科目が多い場合は有効です。
例えば、英単語のテキストを学習しているとしましょう。英熟語もやらなければいけない。英熟語はまだ手をつけていないものとします。
英熟語をやるタイミングは、英単語の学習が終わって復習が出来る状態になってからのほうが上手く出来る可能性が高いですね。
未修範囲は、既習範囲を学習するよりずっと重い。時間もかかります。一方、既習範囲を復習することは、未習範囲を学習するよりずっと短時間でできるのでしたね。充分な時間が取れなければ、記憶は出来ません。
一つのテキストが復習にはいってから新規テキストを導入することで、破綻しにくい学習計画になります。
やる気がでないときには、カードを作る時間にあてる
前回でも少し話をしましたが、これも記憶を定着させるために良い方法です。
反復回数を増やすために、間違えたところ、覚えていないところをカードにするのは誰もがやっていますね。
やる気がでない時、コンディションが悪いときは、覚えきれていない物をカードにしたりしましょう。あるいは内職でつかえるようにルーズリーフで書き出したりするのも良いですね。
いずれにせよ隙間時間を有効に使えるための準備の時間としましょう。
もちろん、どこを覚えていないか情報を整理する中でかなり記憶もできますよ。
やる気がでないときを除くと、短時間しか時間が確保できないときもカードを作る時間に充てるとうまくいきますね。
また、新たなことを学習した後もカードづくりはおすすめできます。
集中しにくいお盆休み、お正月などにカードを作ることも今まで有効でした。
学習した長文のテキストは音声教材を使って復習してリスニングを向上させる
これは英語勉強法のところに区分としては分けたほうが良いとは思いますが、復習について有効なアイデアではあるので、この記事に入れておきます。
リスニングは一朝一夕で向上はしませんね。そのため、普段の学習に音声教材を使って復習するようにすると、自然にリスニングの力も鍛えられます。
一度やった長文を音声教材を使って復習することで、単語、文法、構文、熟語の復習にもなりますし、英語の耳を作る良い訓練になります。
また、シャドーイングをすることで、文章を覚えます。文章を覚えるということは、コロケーションを覚えることでもあります。
リエゾンやライトL、ダークLなどの違いをわかるようにするには、自分が知っている文字情報と、音声の情報を一致させる必要があります。
学習した長文を音声教材を使って復習することは大いに勧められます。
長文と言うほどではないですが、『速読英単語必修編』なども音声教材が充実していますね。英語のテキストを購入するなら、音声教材が充実しているものを選ぶと記憶を定着させやすいですね。
音声教材を使って短時間で復習できるという意味では『Duo3.0』も忘れてはいけませんね。今となってはかなり古いテキストですが、時間あたりの復習効率は未だに最高クラスだと思います。
音声教材が充実しているテキストに関しては稿を改めてまとめます。
ランダムで復習する
きっちり英文法も勉強したし、テキストも反復している。それなのに模試では得点できないという生徒にはかなり共通点があります。
同じテキストでずっと復習していることが多いのですね。
テキストでだけ復習していると、順番で覚えてしまうことが原因だったりするのです。カードにすることを進めるのは、簡単にランダムで記憶が定着したか確認できること。
自分で覚えたと思っているところでも、形が変わると対応できないこともありますね。改めて問題を解くことで、自分の弱いところが認識できるため、復習も容易になります。
もちろん、アプリなどでランダムに復習できるようにするのも有効ですね。
英文法などなら、ランダムで出題されているタイプの問題集もあります。ちょっと例をあげますね。
『英文法ファイナル問題集』『英文法ランダム演習』『英文法・語法 最終チェック問題集』の3冊は勧められますね。また、テキストの紹介で説明しますが、どれもランダムの演習の中から弱い文法項目がわかる仕組みになっています。
別に過去問演習でもよいのですが、自分がどの分野が弱いか調べることなくわかると楽ですね。
『英文法・語法 最終チェック問題集』は新しい傾向の入試問題も掲載されていて、なかなか良いですよ。
覚えられないものはトイレに貼っておく
これは生徒に聞いた方法です。彼は、古文の活用や年号などはトイレでしか覚えなかったそうです。
覚えにくいものだけに限定するのポイントとのこと。毎日トイレにはいきますからね。
そこで反復回数を増やしたのはうまいアイデアだったと思います。
他にもやってみた受験生は効果があったと言っていますね。
まとめ
記憶を定着させるための工夫はいろいろありますね。
- コンディションが良くないときは、復習中心なら重くなく回しやすい。
- 新規テキストを導入するときは、学習しているテキストが復習に入ってから導入すれば、学習計画は破綻しにくい。
- やる気がでないときには、カードを作る時間にあてれば、隙間時間を上手く使う準備にもなり、記憶も整理される。
- 学習した長文のテキストは音声教材を使って復習すればリスニングを向上させることが出来る。
- ランダムで復習すれば、自分の弱点がわかるので記憶は定着する。
復習に関しては、学習計画の要になるので、長くなります。今後も記事を書くことになると思います。