大学受験に英文法はいらないか 必要に決まっている
くどいけど理由を説明
ブログには検索語句がわかるものがあるんですね。で、なぜかこの学習計画のブログで一番読まれているのがこの記事なんです。
適当なこと言うなよって怒って書いていたんですけど、検索語句に、「英文法いらない」とかでこのサイトに来る人がいるわけです。仰天しました。飲んでて吹いたね。
流石に、「英単語いらない」というパワーワードで検索してくる人はいないですが、そういう人たちに向けて、英文法いらないわけはない。品詞、文型、文法は大事。基礎の基礎ということを強調します。
本当、文法雑だといくらやっても英語できるようにならんよ。
英文法不要論みたいなのあるけど、今回、それのどこがおかしいか説明していきます。いるにきまってるでしょうが。
なぜ英文法を勉強しなければいけないか
単語がわかっても、文法がわからないと理解できない文があるのはわかってもらえるかな。
うーん。流石に「英文法いらない」というのが受験生とは信じたくないけど、説明しますね。
中学生がこのサイト見るか?見ないと思うんだけどな…。想定読者のレベルが自分が思っているのと著しく乖離している可能性もあるのか・・・
中学レベルの語彙に限定して、考えてみましょう。
I love you.
まあ、分かるよね。これは流石に。
You love I.
こういうふうにはならない。中学1年生でもわかるよね。
Love I You.
I You love.
何でおかしいかは分かるよね。
英語の場合、動詞は命令文じゃなかったら、基本的に主語の後にくるというルールがある。
んじゃ、You love Iは良いんじゃないかって言ったらおかしいね。
主語が動詞の前にくるという英文としてのルールは守っているけれど、Iではない。meにならなければいけない。
これは目的格(動詞の目的語、前置詞の目的語)にならないと、英文ではない。
こういう規則を英文法って言うわけだよね。
これくらいなら単語を覚えれば分かるようになると言う人もいるね。あっちの人たちはそもそも文法なんて意識せずに言葉を覚えるし、自分もそんな事せずに日本語は喋れる。
本当かな?
日本人が英語を生活時間でしゃべるのはどれだけ?
君たちが高校生として、英語、聞いて話って時間、どれだけあるかな?
オーラル中心の英語になって、英語力が格段に落ちたという研究もあるんだけどね。そういうのに興味があったら、大学で研究してね。
英語に1時間も使ってないよね。英語だけを聞き、英語だけをしゃべりって時間はどう?あるかな?1%もないと思うよ。正確なデータを示せるものが今手元にないからあれだけどさ。一日1440分として、14分ないわけ。これ、6年間やっても喋れれるようにならないよね。一年で5110分。
子供が言語習得するまでの過程をちょっと考えてみよう。
赤ん坊のころから、しゃべれないとしても起きている間はずっと日本語が聞こえる環境にあるよね。まあ、18歳まで10時間睡眠と仮定しようか。
一日840分は聞いてる。60倍だね。一年間なら306600分だね。そしてさ、英語習うまで、基本的には日本語だけの環境で訓練していることになるね。
一日840分、英語に囲まれていれば、喋れるようになるかもね。聞けるようになるかもしれない。
でも、英語だけ勉強していればよいわけじゃないね。ほかの科目も勉強しなければいけない。
英文法は知ってれば楽になる
えーって声が聞こえてきそうだね。
文法は抽象的でよくわからないって。
そうだね。抽象的なのには理由があるんだよ。
んじゃ、思考実験してみようか。
君が全然言葉がしゃべれない外国に気が付いたらいるとしようか。メジャーな言語じゃないところがいいね。
文字もわからない。
どうする?
とりあえず、身振り手振りで話そうとするとよね。ここはどこ?とか日本に帰るにはどうしたらいいとか?
こういうことを伝えたい。でも、相手は全く日本語もわからないとするよね。
伝えようとしているうちに、単語をおぼえるとかね。フレーズを覚えるとかするだろうね。
数の数え方も覚えるだろう。
そこに共通しているルールが見えてくるね。
そのうち、「~したい」とか覚えるだろうね。そうしたら、そこに単語を入れていくように考えるようになるよね。
これを文法っていうわけ。文法知らなかったら、予測もできないし、聞くこともできないね。
だから、英文法って、すごく楽なんだよ。このルールで文が作られているからってわかるからね。あとは修飾語句が入ったり単語を入れ替えれば無数に作ることが可能になる。
読めばできるようになるから、英文法はいらないか?
そういう人もいるよね。でも、違うって言っておくよ。
ある程度英文法をおぼえたら、ガンガン長文に当たれって。
それは真実かもしれないね。その人にとっては、でも。そのある程度ってどうなの?
勉強できる人の意見を鵜呑みにしてはいけないよ。
国語的素養がある人だと、単語がわかるだけである程度の文法規則は見える。それは否定しないよ。
でも、そうでない場合はどうすればよいか。読むたびに文型や文法的な解析を行う必要がある。
これを繰り返すことで、早くなるんだね。処理が。I would like you~とか来たらさ、SVOCで以下にto不定詞が来るから、「~してほしい」みたいなのは、何度も何度もやらなきゃいけない。その結果、記憶して反射的に読めるようになる。
Were itってきた瞬間に仮定法って認識できる?それは何度も訓練して文法を内在化しなきゃいけない。正解があるとしたら、文法もやらなきゃいけないし、読むのも書くのも聞くのも喋るのも全部やらなきゃいけない。単語もおぼえなきゃいけない。
そこに近道はないよ。効率がいい方法はあるけどね。
今言った、文型、文法的に分析して、それを繰り返すことで自動化することはそうだね。
読むだけじゃできるようになるのは難しいね。一つ一つ丁寧にやる必要がある。
簡単なものを早く読むことはできるね。
でも、難しいものはスピードが遅くなる。何度も言っているけれど、ネイティブだって同じだよ。
自分たちの身に置き換えて考えてみたらわかるよね。友達のLINEの日本語と、受験現代文の日本語、同じスピードでは読めないはずだよ。
まとめ
- 英文法は絶対に必要
- 聞いているだけでマスターできるかもしれないが時間がかかる。
- 読むときも、文型、文法的な解析をすることで効率よく読めるようになる
- 近道はない。効率が良い方法はあるけど。それは英文法を学ぶこと。
もう、受験生なら、英文法が不要ってことは絶対にないからね。ただ、どういう順番で学ぶことが効率が良いかは説明していもいいかな。文型、品詞が雑すぎる生徒は絶対に行き詰まるから。
絶対という言葉は非常に強い限定表現で、よっぽどのことがないと使えないけれど、これに関しては絶対です。
しんどいけど、コツコツやろうね。文法きっちりやってベースができると、後が楽なんだよ。早稲田に行ったSさんも、J君もY君も、京大に行ったMさんも、文法習得に使った時間はすごい時間だからね。