いよいよ受験学年となった。第一回の全統記述模試までは、とにかく政経を固めることに力を入れてきた。
政経から固める重要性については何度も話してきた。Kくんは粘り強く勉強した。まず得点を上げやすい政経に力を入れられたね。学習計画にしっかり従った。
勝ちパターンは決まっている。
共通しているのは、みんな早く得点をあげられる科目から固めたこと。
英語や国語は極端なことを言えば0点でもいいと言ってきた。多くの生徒が失敗する原因は、どれもまんべんなくやること。それでは時間切れになる。
重要なのはあくまで総合点。配点を考えれば、英語が最も大きいのは紛れもない事実だけれど、合格最低点を1秒でも早く超えるためには何より早く得点を向上させられる科目からやっていく必要がある。
一科目の得点力を伸ばすためには、その科目に時間を使う必要がある。Kくんが放課後に使える時間は充分な睡眠時間をとると授業を除くと平均140分。
この時間ではまとまった時間が必要な読解と政経をやるのは難しい。だから政経に絞る必要があった。政経はすでに10年以上過去問演習をこなして、受験に対応できるレベルになった。
こうなると、政経は維持していくにはそれほど時間はかからない。次は国語、古文と政経が取れるようになればいい。
個別ミーティングで話をしたけれど、まず、標準的な私大型の出題形式、配点でクリアできるようにしてから共通テストも課される私大の対策はしたほうがいい。なぜなら、科目負担が尋常ではなくなるからね。
リスニング対策に加えて、漢文の対策も加わる。
共通テストをクリアすることを目標にして失敗した場合、私大の対応が難しくなる。はっきり言って今回の共通テストの問題は良い問題ではなかった。設問レベルが安定するまでは時間が掛かるだろう。
可処分時間を増やすことも重要だけれど、それが出来ない場合は優先順位を明確にしなければならない。計画をしっかり守ってくれている。オンラインテストでも得点を安定させるために英語の文法、イディオムもかなり固められたし、政経の精度も上がってきている。短時間で出来るものをまず固めるという形で地道に足元を固めた。
受験生活は長い。途中で体調を崩すこともある。K君は睡眠時間が必要なのをしっかり自覚できている。だから、体調を崩す前に無理をしない。頑張るのはこう言ったら何だけど簡単なんだよね。
合格しようと思ったら、最後までやり抜けるようにがむしゃらにやってはいけない。
それは厳しいいいかたすると、自己満足だからね。笑
何も考えずにがむしゃらにやり抜くには受験生活は長すぎるんだよ。
志望校の出題傾向から安定して英語や国語で得点するのが難しいということはわかっている。そのため、他の私大でも対応できるように学習計画を考えざるを得なくなった。考えることが増えたものの、K君はとにかく粘り強く記録を欠かさず改善できている。
夏には英文法、イディオム、基本的な読解の完成。古文の完成で夏以降は国語が過去問演習に入れる状態を目指し、夏以降に長文の読み込み量を稼いでバランスをとる。
学習計画で考えることは増えたものの、基本は変わらない。勉強時間は多くないものの、時間を考えると素晴らしい結果。体調を崩さずにまず第一回の模試は切り抜けた。
K君は本当に成長したよ。自分が足りないところもわかってきてるし、どうすればいいか考えられている。夏休みに入ればまとまった時間をとれる。慌てず、着実にいこうね。
H先生も私もいつも期待しているし、心配もしてます。笑