睡眠の重要性
睡眠の重要性について書きます。
学習計画を立てるときの基本であるにもかかわらず、受験生が忘れやすい基本です。
まず、ここをおさえてください。睡眠時間を減らしてはいけない。
どう考えても、時間が足りないよという受験生も多くいると思います。
大丈夫と言ってあげたいですが、現役生なら内職するしか方法はないと思います。
なぜ、睡眠が重要なのか
何度も言われていることで、みなさんも知っているでしょうから、細かいことは省きます。
受験までに長期記憶になるようにしなければいけないわけです。
睡眠がそのために必要なわけですね。
中央大学法学部に合格したH.H君(神戸高校出身)
早稲田大学に合格したSさん(四日市高校出身)
中央大学に合格したI.Sさん(鈴鹿中学出身)
同志社大学に合格したI.K君(東海中学校・高等学校出身)
早稲田大学に合格したY君との対談 (海星高校出身)
同志社大学に合格した T.Mさんとの対談 (津東高出身)
同志社大学に合格したM.T君との対談 (鈴鹿中学出身)
今まで学習計画に取り上げてきた全員に共通している点があります。
それは、睡眠時間をどんなに少なくとも360分はとっているということです。平均値でいうと420分に限りなく近いです。
ちなみに、早稲田大学に合格したSさん(四日市高校出身)を除き、みな高校3年生から来てくれた生徒です。
睡眠時間を減らしたら、勉強時間は減るという誤解
これ、結構誤解があるんですよね。私のところでは進度表というのをつけているわけです。
こういうやつですね。で、平均睡眠時間というものを記録するようにしてあるんですね。ですので、今までの生徒がどれだけ睡眠時間をとっていたか、勉強時間との相関はどれくらいあるのかというのは簡単にわかるわけです。
結論から言うと、睡眠時間が多い生徒ほど、勉強時間は長いです。
矛盾する気がしますね。だって、一日は1440分。睡眠時間420分とったら、残り1020分。睡眠時間が300分だったら、残り1140分あるよと。
そうですね。一日の可処分時間は、理屈の上では睡眠時間を減らせば増加します。
睡眠時間を減らしても勉強時間は増えない
なぜか。よく考えなくてもわかると思うんですが、寝不足で動くことも出来ないの勉強できます?
目は覚めているけれど、考えることも出来ないし、勉強するのにも多大な意志力を要求されます。
意志力って、無限じゃないですからね。有限の資産です。
睡眠時間減らして、目覚まし何回も止めたり、起き上がってもぼんやりしていることは多くないですか?
そうなんです。睡眠時間が多いほど、疲れにくいんです。結果的に、睡眠時間が多い生徒ほど時間あたりの効率も良くなる。
理系で睡眠時間が少ないのはほとんどうまくいかないですね。計数能力が極端に落ちます。
進度表には、時間あたりに進んだテキストの量や、正答率も記録してもらってあるんですね。
ですので、睡眠時間が多い時と少ないときの差もわかるんです。
別に勉強時間を多くするのが目的ではないですよ。目的は合格最低点に1秒でも早く到達することです。
例えば、睡眠不足で、問題文の見落としがあったとしますよね。学習計画を立てるときは、何をやったら一番短時間で改善できるか考えて、強化することを考えるんでしたね。
で、睡眠不足で、ケアレスミスしたとしますよ。
ケアレスミスをへらすのは、一般的には演習を増やすことが一番効果的です。でも、睡眠不足のまま演習したらどうでしょう?
当然、またミスしますね。改善も出来ません。まず、睡眠時間を固定することが学習計画の第一歩ということです。
睡眠時間を減らすデメリット
これは中央大学に合格したH.H君の内職時間割でしたね。
学校でこれだけ内職して、放課後も勉強するわけです。ちなみに12月の勉強時間は16,129分です。
一日520分です。
これはほぼ限界ですね。進度表には、実際に勉強した時間だけ記録してもらってますからね。
テキスト開いてるだけの時間は勉強時間にはカウントしません。
じゃあ、体調崩したらどうします?一週間倒れたとしましょうか。失う時間は3640分ですね。
で、H.H君の場合は、もう限界まで勉強時間を詰めている。一日20分が増やせる限界ですね。182日間掛かる計算になります。受験終わっていますね。
睡眠時間を減らすデメリットは体調を崩す危険が増えることです。これだけ記録をとってわかったことは睡眠時間、420分を切ると厳しいということですね。
デメリットはそれだけではない
時間単位の効率が極端に落ちます。内容理解を伴う現代文、英語長文などは特に正答率が下がりますね。
勉強時間を見た目上確保していても、全然頭に入っていないのなら意味がないですよね。
睡眠時間を確保した上で勉強時間を確保するにはどうしたらいいか
現役生の場合は、内職か学校休むしかないでしょうね。義務教育じゃないですし。
これ、誰も言わないでしょうから言います。
受験勉強の効率を極限まで考えていくと、内職は量の多寡はあるにせよやらざるを得ない。
学校の授業が完璧に自分の学習上の課題と一致しているなら別ですよ。
私は見たことないですけど。
バランスを取ろうとしたら、1日1440分ではとても足りない。捨てるしかないんです。
それが嫌なら、早い段階からスタートするしかない。高3のスタートは殆どの場合、バランスは取れないです。
両方共やろうとする生徒は、ほとんど途中で脱落しますね。真面目な生徒ほど失敗する。
あなたの優先順位はなんですか?
大学受験に合格するのが目的なら、それに最適化することです。
もちろん、高校生活を楽しみたいなら、学校を優先すればいい。
それはあなたが選択することです。どっちも頑張りたい?
それはちょっと虫が良すぎるんじゃないですかね。
合格しようと必死で勉強している人にそれで勝てるということはないですよ。
だから、早いスタートが大事なんだよ。高校3年生から受験勉強はじめるより、高校2年生からはじめたほうが、無茶しなくてすむからね。新テストでもっと大変になってしまったから。
まとめ
繰り返して言いますが、「どれも大事は、どれも大事にしていない。」なんですよ。
こういう事言うと、反感を買うのはわかっています。
でもさ、本当にこの1秒が貴重なんだよ。
受験生の君たちは、大学受験は生きるための戦いだということを理解しているか。
大学なんて行っても意味がない。そういう人もいるね。
でも、困難な時代だから言うよ。
大学進学している人と、してない人では生涯賃金で5000万くらい違う。
それ、君たちが子供を持ったりできるかにも関わる。
転職もしやすくなるかもしれない。生きる難易度が変わる。
将来の君のために、今の君が踏ん張るんだよ。
大学進学が全てなんて、私は全く思わない。
私自身、一回大学辞めて大学にもどったりしているからね。
でもね、大学に行くことじゃなくて、大事なのは、勉強することなんだよ。どんな仕事でも勉強せずにできるなんてことはありえないから。
だから、睡眠を考えよう。受験は厳しい。生きることはもっと厳しい。
体を壊せば、後の人生は余生になるんだ。出来たことを出来ないと思いながら生きるのは、しんどいよ。
記録を取ろう。クールに勝つ可能性を考えたら、睡眠時間を減らすことはしてはいけない。
まあ、こうやって暑苦しく語ってますが、睡眠不足でフラフラです…
ちゃんと休もうね。11月も半ば、不安でも睡眠をとろう。最後まで踏ん張るにも睡眠は大事だからね。