新年度スタート。昨年度はコロナウイルス感染症の対応に追われた一年となった。4月もまた緊急事態宣言があり、今までと受験が様変わりしたことを感じずにはいられない。

2021年4月 受験生クラスの総評
2021年4月 受験生クラスの総評
新年度スタート。昨年度はコロナウイルス感染症の対応に追われた一年となった。4月もまた緊急事態宣言があり、今までと受験が様変わりしたことを感じずにはいられない。 .....

去年の学校の進度の遅れが、2年生、3年生にも大きな影響が出ている。

学校で基礎的な事項を授業で行えなかったため、多くの学校が課題という形で対応した。結果的に課題が多く、消化出来ない生徒が続出しただろう。

2年生は特に深刻だ。学習時間、定着度どれをとっても例年のレベルに到達していない。そのため、ライブ授業に力を入れた。リズムを作るのが難しくなったためだ。受験制度の変更もあり、1番翻弄される世代となるだろう。

学校の課題が常に多くなった影響は大きい。学力の格差は更に広がったと言える。模試の平均点や分布でもはっきり傾向が読み取れる。

だが、諦める理由にはならない。まだ、出来ることはある。本当に基本的なところまで立ち返って授業を再構成した。

定着させるために、オンラインテストを演習する時間を設け、一定の効果はあった。授業以前に基本的な知識の定着度を向上させることが喫緊の課題だからだ。

状況は厳しい。今までのやり方が出来ないのであれば新たなやり方で対応していくだけだ。

いきなり全てを改善することは出来ないにしても、記録があれば少しずつ前進することは出来る。

学習時間トップはK君。3760分。

目標を5000分としていたが、未だに4000すら届かず、悔しさが残る。とはいえ、内容はかなり良かったと思う。 

まず政経について、過去問とサブノートをやり始めたことで、この科目に対する不安が、行けるという確信に変わった。自分で言うのもだが、吸収率が良い自分にとって、サブというシステムはかなり都合が良かった。すでに土台は固まりつつあるので、このまま数ヶ月と行けば、完璧にできる。この調子で知識を増やしていきたい。

英語は、ひたすらオンラインテストをやり、まだ粗かった所を修正していった。さらに、まだ自分が曖昧に捉えている所の確認をした。5月は、それらを解決していく月にしていく。

古文も感覚は英語と変わらない。学校や授業で微妙な所や新しい知識を見つけたので、定着の為、オンラインを始めていく。生活について言うことはない。サイクルを改善できるように、これまで通りの目標で進めていきたい。

部活をやめて、疲れを少しずつ抜いたね。

第一回の全統記述模試は政経を全範囲終わらせること、過去問演習を10年間分解いてサブノートを作るということを目標にした。受験は時間制限があるから、できるだけ早く完成させられる科目からやっていく必要がある。

4月で政経のやり方は固まった。授業としても過去問演習の解説で知識を補強していくという流れは出来た。早い段階で政経が固まることで、他の科目へ時間を使うことが出来る。

英語に関しては1年、2年と時間を掛けてきて学んできた。量をこなしてほぼ完璧になったので、基本的な文法やイディオムに関してはもう心配ない。スクランブル261のレベルも夏までにはほぼ完成するので、読み込み量を確保する事になっていくね。

なぜこれだけの量を解く必要があったのか。それはスピードなんだよね。K君が受験する大学はどれも時間制限がタイト。「わかる」だけでは解けない。整序英作や正誤問題が出る大学を受験する場合に、暗記物は完璧に覚えてないと時間が足りない。

過去問演習は受験で非常に重要なんだけど、演習に入る時に暗記物が出来てないといくら演習しても無意味なんだよね。時間配分を改善するのが難しくなってしまうから。

そして、同様にプロセスも大事なんだよ。

整序英作なんかは特にそうだね。はじめに文型や品詞の可能性を考えることをうるさく言っていたのはそう。

どんなものでも、習得コストを低くする学び方というのはある。正しいプロセスを学べば、単語を知らなくてもこれは、こうなる可能性が高いなんかはわかるわけだよ。

私達の仕事は合格させること。合格させることというのは完璧にわからなくても正解に近づける可能性をあげるように教えることでもある。「わかる」だけじゃなくて「出来る」ようにいつも考えている。

だから授業に出ることは大事。

体力的にきついけど、出られるだけ授業に出ているKくんは死角が少ない。

出てない人は、難しいよ。弱いところを自分で修正できるような人は殆どいないね。

出来ると思っている人はたくさんいるけどね。笑

古文に関しては、すでに文法は出来ている。けれど、もう一度授業に出てもらっているのは、訳して解けるだけではミスする可能性があるところがあるからなんだよ。

Kくんは自分で弱いと思ってるところは戻る勇気があるのは素晴らしいことだよ。

定着もしてない、雑にやってて早くすすめる人は結局時間を失う。まあ、やらないよりはマシだけれど、効率を考えているようで、底が浅いんだよね。笑

演習になった時に、修正できないことになってしまう。

本当にこういう受験生を沢山見てきた。ある程度の成績が取れている人ほど陥りやすいところはあるかもしれない。

むしろゼロから教えた生徒のほうが早く出来るようになることすらあるんだよ。

もちろん、全体像を早く理解する必要があるときもあるけど、それは受験生のレベルで判定するのは難しいんだよね。

だから、ミーティングもあるわけだし、どう調べればいいか、どういうふうにテキストを進めたらいいか話すわけです。

特に形で落とす方法を徹底しているのは、主観が入ると引っ掛けにやられる。

国語が出来ると思っている中途半端な受験生ほどやられる傾向がある。

答えを出せたからいいというわけではなくて、答えに至るまでの正しいプロセスというのはあって、それは反復しないと覚えられない。そして、間違えたところを修正されることによってより正確になっていく。それって、授業にきっちり出ていれば出来ることだからね。笑

Kくんは、他の受験生より睡眠時間が必要なのは間違いない。だから、効率ということを真剣に考えてきた。勉強時間はもちろん増やしていく必要はあるけれど、少しずつ。

政経の目処は立った。次回の模試では古文を演習レベルに持っていくことと、英語は英作、文法に関してはほぼ完成、読解は基本的な文章を正確に出来ることが目標になるね。

天気も安定しないし、しんどい日々ではあるけれど、きっちり記録も付けられている。コメントもしっかり書いて振り返りも出来ている。慌てず、でも着実にいこう。

ノザキ塾